深貝 麻季 氏 コーポレート・コミュニケーション部 課長代理
各営業拠点がバラバラに印刷物を発注していたほか、随所にムダも。
「当社は、各拠点や部署の主体性を尊重する風土があります」と説明を始めたコーポレート・コミュニケーション部の深貝氏。したがって、全国36カ所に展開している支店や営業所では、それぞれが独自に営業キャンペーンなどの施策を企画し、パンフレットや説明資料といった印刷物を作成していました。若手の営業担当者が中心となってPCソフトを用いて作成し、各拠点に設置されたプリンターで出力したり、Web印刷に発注していたのです。
「プリンターに要するコストが大変高額となるに加え、またWeb印刷の発注先は全国で10社ほどに広がっていました。このため、月末の請求処理業務がバラバラに本社の経理部門に集中するとともに、その経費を各拠点に振り分けて計上処理する業務に大きな負荷がかかってしまっていたのです」と深貝氏は打ち明けます。
また、施策を卸先とタイアップする場合、同一施策でタイアップ先だけ変更するケースにおいて、都度ロゴなどの差し替えをデザイン会社に依頼する非効率さが顕在化。加えて、「以前から商品の変更によりパンフレットなどの在庫を破棄するムダも問題視されていました」と言います。
デザイン編集機能の商品の編集画面。システム上で印刷デザインを編集できます。
タイアップする卸企業のロゴを選択できます。
裏面では宣材物の申込先FAX番号、申込期限、担当印画像が選択できます。
タイアップ企業ロゴ入り担当印の画像を選択できます。
強制せずとも口コミで全営業拠点に自然に浸透、クレームもゼロ
ある時、以前から取り引きのあったugoの担当者にそのことを話すと、最適なソリューションとして「スプリント for Biz」の提案を受けます。
「『スプリント for Biz』の提案は、諸問題の解決に繋がる上に、関連コストを大幅に減らせる内容でした。そこで、ほかのソリューションを検討することなく『スプリント for Biz』の導入を決めました」と深貝氏。
導入に当たっては、ugoが作成したマニュアルにより現場からの問い合わせもなくスムーズに進めたものの、利用は各拠点に任せたため、3~4カ月はあまり使われずに進展。そのうち、社内コミュニケーション基盤などで口コミ的に広まり、2019年11月の導入から1年3カ月経過した時点で、すべての営業拠点で活用されるに至っています。
導入当初、無用な発注ミスを避けるため、用紙の選択肢を大幅に削減しコート紙のみにしたところ、現場から「書き込みしづらいからマット紙も加えてほしい」と要請されました。
「ugoさんに頼むと即座に対応してもらえたので、助かりました。そのほかは、クレームの類は皆無なのでしっかり浸透していると判断しています」
印刷物イメージ「宣材パンフレット」
請求処理、印刷発注、ロゴ差し替えの手間が劇的に削減!
「『スプリント for Biz』の導入で、最も顕著に表れた効果は本社の経理部門の負荷が激減したこと」と深貝氏。それまで約10社のWeb印刷会社などからの請求書が1枚になったことと、どの拠点がどれだけ使ったかの明細が付けられているので、経費の振り分け計上処理の業務負荷も圧倒的に軽減されたと言います。
各営業拠点としても、それぞれにおいて行っていた印刷物の発注が「スプリント for Biz」に集約化されたことで作業工数が減り、その分を本来の営業時間に振り向けられるようになりました。また、各営業拠点は森永乳業の拠点と同じ建物にあり、プリンターは共有していました。このため、1000部といった量をプリントする場合は早朝などに行っていましたが、その負荷も一掃されました。タイアップ先のロゴの差し替えは、「スプリント for Biz」の“デザイン編集機能”で簡単に行えるようになり、外部に依頼する手間やコストは解消できました。
今後の印刷物対応について、深貝氏は次のように話します。
「在宅介護が増え、調剤薬局など新たなマーケットへのアプローチも必要になりました。その宣材などの部数は予測がつかないので、『スプリント for Biz』を活用して機動的に対応していければと考えています。また、過剰在庫の廃棄ロスも、印刷物のストックではなく、『スプリント for Biz』でのデータ管理と随時の印刷によって解消していきたいですね」